マツダ車、特にロードスターのボディカラーとして選択肢に挙がる「エアログレーメタリック」。
独特の質感とクールな佇まいで魅力的な色ですが、いざ選ぶとなると「本当にこの色で後悔しないだろうか?」と不安に感じる方も少なくないでしょう。
エアログレーメタリックはどんな色なのか、人気のマシーングレープレミアムメタリックとの違いや、実際のオーナーからの評判が気になりますよね。
特にマツダ ロードスターのエアログレーメタリックは、NDロードスターやロードスターRFにエアロパーツを組み合わせた際の印象も大きく変わるため、慎重に選びたいところです。
この記事では、エアログレーメタリックを選んで後悔しないために知っておくべき特徴や注意点を、専門的な視点から詳しく解説していきます。
この記事で分かること
- エアログレーメタリックの色の正確な特徴
- 他の人気カラーとの具体的な違い
- ロードスターに採用した場合のリアルな印象
- 購入後に後悔しないためのチェックポイント
エアログレーメタリックは後悔する?色の特徴と評判
この章で解説する内容
- そもそもエアログレーメタリックはどんな色か
- エアログレーメタリックはマツダの人気カラー?
- マシーングレープレミアムメタリックとの違いを比較
- 光の当たり方で印象が変わる点に注意
- 汚れや洗車傷の目立ちやすさはどうなのか
そもそもエアログレーメタリックはどんな色か
エアログレーメタリックは、一言で表すと「ソリッドカラーのような質感を持つ、青みがかったクールなグレー」です。
一般的なメタリックカラーに含まれるキラキラとした粒子(アルミフレーク)が非常に細かいため、ギラギラした印象はほとんどありません。
むしろ、しっとりとした陶器のような、または最新鋭の戦闘機を彷彿とさせるような独特の質感が特徴と言えます。
このため、光の当たり方によって表情が大きく変化します。
晴天の屋外では明るい水色に近いブルーグレーに見える一方、曇りの日や日陰では深みのある落ち着いたグレーに変化します。
このように、見る環境や時間帯によって様々な表情を見せてくれるのが、エアログレーメタリックの最大の魅力であり、面白さなのです。
エアログレーメタリックの特徴まとめ
- メタリック感が控えめでソリッドカラーに近い質感
- 光の当たり方によって青みが強く見えたり、グレーに見えたりする
- クールでモダン、スポーティな印象を与える
- 戦闘機のような無機質で硬質なイメージを持つ
エアログレーメタリックはマツダの人気カラー?
マツダのカラーラインナップにおけるエアログレーメタリックの位置づけですが、「熱狂的なファンを持つ、玄人好みのカラー」というのが正直なところでしょう。
マツダの代名詞ともいえる「ソウルレッドクリスタルメタリック」や、金属の塊から削り出したような質感で絶大な人気を誇る「マシーングレープレミアムメタリック」と比較すると、誰にでも選ばれる定番の人気カラーというわけではありません。
しかし、その独特の存在感から「この色でなければダメだ」という熱心なファンがいるのも事実です。
SNSなどでの評判を見てみると、「他人と被りにくいのが良い」「モダンで知的な雰囲気が気に入っている」といった肯定的な意見が多く見られます。
一方で、「思ったよりも青みが強かった」「天候によっては地味に見える」といった声も存在するため、個人の好みがはっきりと分かれるカラーであると言えます。
「みんなと同じは嫌だ」「クルマに個性を求めたい」という方には、まさにうってつけのカラーですね。
逆に、誰からも好まれる無難な色を求めている場合は、他のカラーを検討する方が後悔は少ないかもしれません。
マシーングレープレミアムメタリックとの違いを比較
エアログレーメタリックを検討する際に、必ず比較対象となるのが「マシーングレープレミアムメタリック」です。
この2色は同じグレー系ですが、そのキャラクターは全く異なります。
最大の違いは、「色の質感」と「表現するテーマ」にあります。
エアログレーが「硬質でクールな無機質感」を表現しているのに対し、マシーングレーは「生命感のある鉄の塊のようなヌメっとした金属感」をテーマにしています。
言葉で説明するよりも、表で比較した方が分かりやすいでしょう。
項目 | エアログレーメタリック | マシーングレープレミアムメタリック |
---|---|---|
色の印象 | 青みがかった明るいクールグレー | 深みと陰影のあるダークグレー |
質感 | ソリッド感、陶器のような硬質感 | ヌメっとした金属の塊感 |
メタリック感 | 控えめ(粒子が細かい) | 強め(光と影のコントラストが明確) |
イメージ | モダン、スポーティ、知的、戦闘機 | 重厚、高級、エレガント、塊感 |
おすすめな人 | 個性的で軽快な印象を求める人 | 高級感と重厚感を重視する人 |
このように、同じグレーでもコンセプトが全く異なるため、どちらが良い・悪いという話ではありません。
ご自身の求めるクルマのイメージに合わせて選ぶことが重要です。
光の当たり方で印象が変わる点に注意
前述の通り、エアログレーメタリックは光の加減で印象が大きく変わるのが魅力です。
しかし、これは購入後に「思っていた色と違う…」と後悔する原因になり得る、最も注意すべきポイントでもあります。
特に、自動車ディーラーの屋内の強い照明の下で見た場合と、屋外の自然光の下で見た場合とでは、色の見え方が全くと言っていいほど異なります。
多くの場合、屋内では落ち着いたグレーに見えますが、屋外に出すと想像以上に青みが強く感じられることがあります。
購入前の確認は「屋外」が絶対条件
エアログレーメタリックを検討する際は、カタログやネット上の画像だけで判断するのは非常に危険です。
必ず、ディーラーで実車を確認させてもらいましょう。
その際、「晴天の日中」と「曇りの日」の両方の条件下で、屋外で確認することを強くおすすめします。
様々な環境でどのように見えるかをご自身の目で確かめることが、後悔しないための最も確実な方法です。
汚れや洗車傷の目立ちやすさはどうなのか
ボディカラーを選ぶ上で、メンテナンス性、つまり汚れや傷の目立ちやすさも重要な要素です。
エアログレーメタリックのメンテナンス性は、「シルバー系よりは汚れが目立ち、ブラック系よりは目立たない」という中間的な特性を持っています。
具体的には、黄砂や砂埃といった白っぽい汚れは比較的目立ちにくい傾向にあります。
一方で、雨が降った後の水垢や、泥はねなどの黒っぽい汚れはそれなりに目立ちます。
洗車を全くしなくても綺麗に見える、という便利な色ではありません。
洗車時に付いてしまいがちな細かいスクラッチ傷についてはどうでしょうか。
これは、ブラックや濃紺などの濃色車に比べれば、はるかに目立ちにくいです。
メタリック粒子が光を乱反射させることで、細かい傷が人間の目には認識されにくくなるためです。
とはいえ、全く傷が見えないわけではないので、丁寧な洗車を心がけるに越したことはありません。
ガラスコーティングの施工がおすすめ
エアログレーメタリックの独特の質感を長く楽しむためには、納車時にガラスコーティングを施工することをおすすめします。
塗装面に硬い被膜を形成することで、汚れが付着しにくくなるだけでなく、洗車傷からもボディを守ってくれます。
ツヤも一層深まるため、満足度が大きく向上しますよ。
ロードスターでのエアログレーメタリック後悔しない選び方
この章で解説する内容
- マツダロードスターとエアログレーメタリックの相性
- NDロードスターのエアログレーメタリック装着例
- ロードスターRFのエアログレーはどんな印象か
- 中古車市場でのリセールバリューは期待できる?
- 総括:エアログレーメタリックで後悔しないために
マツダロードスターとエアログレーメタリックの相性
結論から言うと、マツダロードスターとエアログレーメタリックの相性は抜群に良いです。
ロードスターが持つ「軽快感」「スポーティさ」「凝縮感のあるデザイン」といった魅力を、このカラーは最大限に引き出してくれます。
戦闘機を思わせる無機質でクールな色合いが、ロードスターの引き締まったボディラインを一層シャープに見せてくれます。
特に、曲面を多用したNDロードスターのデザインは、光の当たり方で表情を変えるエアログレーメタリックの特徴と見事に融合し、いつまでも見飽きない美しさを見せてくれるでしょう。
NDロードスターのエアログレーメタリック装着例
ソフトトップモデルであるNDロードスターにエアログレーメタリックを組み合わせると、軽快で引き締まった印象が際立ちます。
ブラックのソフトトップとのコントラストが美しく、よりスポーティなイメージを強調します。
特に、晴れた日にオープンにして走る姿は格別です。
空の青さとボディのブルーグレーが溶け込み、ロードスターならではの開放感を存分に味わうことができます。
また、純正オプションのエアロパーツ(マツダスピードなど)や、社外のエアロパーツとの相性も良く、自分好みにカスタマイズしていく楽しみも広がります。
ロードスターRFのエアログレーはどんな印象か
一方、リトラクタブルハードトップを持つロードスターRFでは、ソフトトップモデルとはまた違った印象になります。
ルーフからボディ後端までが滑らかなラインで繋がるRFのデザインにエアログレーメタリックを組み合わせることで、「塊感のある美しいクーペ」としてのキャラクターが強調されます。
ボディ全体が同じ色で統一されるため、よりモダンで洗練された雰囲気が生まれます。
特にRFの流麗なファストバックデザインは、欧州の高級スポーツカーを彷彿とさせますが、エアログレーメタリックはその知的なイメージをさらに高めてくれる効果があります。
軽快なオープンカーのイメージを重視するならソフトトップ、美しいクーペスタイルを重視するならRF、という視点で選ぶと良いでしょう。
中古車市場でのリセールバリューは期待できる?
クルマを所有する上で、将来手放す際の価値、つまりリセールバリューを気にするのは当然のことです。
エアログレーメタリックのリセールバリューに関しては、「定番の人気色には一歩譲る可能性がある」と認識しておくのが賢明です。
中古車市場では、やはりソウルレッドやマシーングレー、あるいは無難なホワイトやブラックといったカラーに人気が集中する傾向があります。
エアログレーメタリックは個性的な色であるがゆえに、次に購入したいと考える人の母数が少なくなり、結果としてリセール価格が伸び悩む可能性があります。
ただし、ロードスターなので極端な値落ちは考えにくい
とはいえ、過度に心配する必要はありません。
なぜなら、ロードスターという車種自体が非常に高いリセールバリューを誇るからです。
車種としての人気が絶大であるため、ボディカラーが多少個性的であっても、極端に価値が下がることは考えにくいです。
むしろ、状態の良いエアログレーの個体を探している特定のファンに刺されば、高値で取引されるケースも十分にあり得ます。
総括:エアログレーメタリックで後悔しないために
最後に、この記事の要点をまとめます。エアログレーメタリックという魅力的なカラーを選んで後悔しないために、以下のポイントをぜひ覚えておいてください。
- エアログレーは青みがかったクールなグレー
- 光の当たり方で大きく印象が変わるのが最大の特徴
- ソリッドカラーのような独特の質感を持っている
- マシーングレーとは質感と色の深みが根本的に異なる
- 万人受けする色より個性を求める人におすすめ
- 汚れの目立ちやすさは中間レベルで黒よりは楽
- 洗車傷は濃色車ほどは気にならない
- 購入前の決断は必ず屋外の実車確認で行う
- ディーラーの照明下での印象だけで決めないことが重要
- ロードスターのスポーティな印象との相性は抜群
- NDソフトトップモデルでは軽快感が際立つ
- RFでは塊感のあるクーペスタイルが引き立つ
- リセールバリューは定番色に一歩譲る可能性がある
- しかし車種自体の人気が高いため極端な値落ちは考えにくい
- 最終的にはデータよりもご自身の感性を信じて選ぶことが最も大切